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野良師のつぶやき
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「野良師のつぶやき」

醸す

いよいよ12月。寒くなってきました。
来週には雪が降るかもしれないですね。
余呉町で最も奥地である「中河内」では、昨日5cmの初雪があったそうです。
はやくスタッドレスに換えねば。

今、酒蔵では今年最初のお酒が着々と醸されております。
あと10日ほどで一本目のタンクができあがります。
楽しみだ!!!

sake.jpg

このタンクの中は「もろみ」といいます。 酒の前段階の過程ですね。 写真には「櫂(かい)」が写っています。これで、一日に2回、もろみをかき混ぜてやるのです。均等に発酵する為にね。 ちょうどいま泡がぶくぶくと上がってきています。 麹と酵母が同時に働いているのです。 麹がデンプンを糖に変え、酵母が糖をアルコールに変えてます。 この段階で、アルコールの副産物として二酸化炭素が発生します。 それがこの「ぶくぶく」の正体。 酒蔵の中はどことなくサイダーの匂いが漂っているのですが、つまりはサイダーの独特の甘ったるい匂いは二酸化炭素の匂いだったんですね。知らなかった。 ところで。 考えてみれば当たり前ですが、人間は二酸化炭素を吸えば窒息します。 二酸化炭素は空気より重たいので、この「もろみタンク」の中は二酸化炭素で充満しています。下手にこのタンクに落ちると、いくら泳ぎが達者でも、死が待っています。 酒蔵の事故で最も危険なのが、このもろみタンクに落ちてしまうこと。 杜氏に、気をつけろよ気をつけろよ、と耳にタコができるほど言われています。 実際、このタンクの二酸化炭素の中に顔をつっこむと、目は痛いし、鼻にはガツンという刺激が走ります。落ちるとまず気絶するらしいですよ。で、窒息する。 若い人はまだ体力を使ってはい上がってくることが出来るそうですが、御年を召したベテラン杜氏が死ぬ、なんてことが時々あるらしいです。 それはさておき。 タンクの泡の出方は毎日刻々と変化していきます。専門書にはこの泡の形状ごとに名前が付いているのですが、まだそのあたりのことはワタクシには分かりません。ですが、毎日表情を変えていっているのはよく分かります。 ブログでは何度か書いてる言葉でもう手あかが付いているようですが、微生物の存在は「神秘的」です。もちろん、ワタクシの本業である田んぼや畑の土作りも、つまりは微生物さまさまです。 さて、今度は麹を育てる「室(むろ)」について書いてみようかな。乞うご期待。

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