栽培について
この余呉町上丹生は、標高にして200m。
意外にも冬場の積雪は多い土地です。年によってばらつきはありますが、1.5mくらいでしょうか。昔はもっと多く、家の軒まで埋まり、二階から出入りしたり、電線をまたいで歩いたり、という話も聞いたことがあります。
そのため、春には清浄な雪解け水が豊富にあります。夏は昼間は暑けれど夜は涼しいという昼夜の寒暖の差があり、おいしいコメづくりには最適な条件がそろっています。まだまだ新米の百姓なぼくの腕前をはるかにしのぐ風土条件がそろっていて、それに甘えている状況です(笑)。
雑草・病害虫対策、収穫量など、まだまだ追求しなければならないコトはありますが、まずは皆さんに召し上がって頂きたいと思います。
(土に関する私の想いは、このコラムにも。>>「土と人 ~田+心=思~」)
■基本的なこと、土作り
鶏糞を発酵させた有機肥料を元肥に入れております。化成肥料は使わないようにしておりますが、作物の生育、土の状態(何せ2年目の土地です)を観察しながら、ピンポイントに使用しました。
化成肥料は人間にとっての「サプリメント」のようなものと考えています。根元的には不必要ですが、場合によっては使用可である、と。
農薬は苗の時期にいもち病等の病気の予防薬と田んぼの除草剤を一回ずつ施用。施用量はこの地域標準の半分以下です。
また、この土地は夏にカメムシが発生し、米粒形成過程のまだ柔らかい米を吸いにきます。ですが、それに対する殺虫剤は撒きませんでした。そのため、「ほくろ」のような吸い跡がついた米粒がちらほらと混じっております。ご容赦を(味に影響はありません)。
つまり、当方のお米の多くは低農薬栽培で低化学肥料という表現になりますね。
他には量は少ないものの、無農薬で作っているお米もあります。
無農薬で行うためにはまず、土作り。たくさんの微生物が育つ土にしなければなりません。酵母・乳酸菌・放線菌・光合成細菌、分類できないほどのたくさんの微生物が土の中で生きてます。それらを上手に利用して無農薬栽培は行われます。
ぼくは具体的には、春の草を土に埋め込むことで対処しています。・・・と言ってもよく分かりませんよね。
土にたくさんの草を埋め込むと、微生物が寄ってたかってそれらを分解します。すると、その分解作用によって土壌の還元化が起こります。酸欠になります。その状態になると、雑草の種までやられてしまいます。正確には発芽が抑制されてしまうようです。土はトロトロとしたとても気持ちの良い状態になり、触ると美容効果が期待できそうなくらいの状態になります。
それでも抑えられそうにないときには「米ぬか」を散布することで同じ効果を発生させ、草を抑えるのです。
有機栽培とか自然栽培、○○農法とかという様々なコトバが飛び交っていますが、農業には用意された「答え」などありません。試行錯誤で生み出したひとりひとりの技の結集が農業だと思っています。
自分の栽培に名前を付けるつもりはありません。私前田が、丁寧に作っている、ただそれだけです。
もちろん聞かれたことに対しては、隠さずお答え致します。不審な点などあれば、お気軽におたずねくださいませ。
■どうぞよろしくお願いします。
ご購入頂いた皆様からは「おいしかったー」「ほかのご飯が食べられない」「玄米を食べたが、初めて美味しいと思いました」「このモチモチ感はなかなかない」「お代わり三杯してしまったよ」「甘いお米というのが存在するのだと初めて知った」などなど嬉しいお声を頂いております。
一方で「昔食べてたお米みたいに、小石が入ってたのが懐かしくもあり、可笑しかった」なんていうお声も頂戴致しました。ごくごくまれに混入のおそれもあります。そのあたりのことをご理解の上、ご注文頂ければ、と思います。その他不具合がございましたら、遠慮無くお申し出下さい。もちろんお取り替えいたします。